こんにちは‼
なで肩落ちこぼれ大学生のAsh(アッシュ)@oborerublogです。
イヤホンってつけてると落ち着きませんか?
曲が流れている、いないに関係なくです。
常に何かしらの音が存在する世界を少しだけ遠ざけてる気になります。
今回は、いつもヘッドフォンをつけていたヒロインが登場する超絶おすすめの1冊をご紹介。
多少のネタバレはご容赦ください。
至高の一冊
ご紹介する「恋する寄生虫」は三秋縋さんという方による作品です。
代表作には「三日間の幸福」などがあります。

この方の描く作品は内容は重いはずなのにサクサクと読むことができて、日頃から読書をする習慣のない僕でも1日で読めてしまうほどです。
三秋縋さんの作品の中でも群を抜いておもしろいと思います。
まだ、この作品を超えるものを、僕は見たことがありません。これからもないでしょう。
裏表紙が言い過ぎ
素晴らしい作品で出版社が推しているのも分かるのですが、その想いが裏表紙に表われ過ぎてしまっています。
9月24日、新刊『恋する寄生虫』が発売されます。心を病んだ失業中の青年が不登校の少女と出会い、社会復帰に向けて一緒にリハビリを行う中で惹かれ合い、運命的な恋に落ちるというありきたりなお話です——二人の頭の中に寄生虫がいること以外は。 pic.twitter.com/MNHjG0xGx2
— 三秋 縋 (@everb1ue) August 25, 2016
あらすじにめっちゃ情報が書いてあって、前半部分がほとんどネタバレされちゃってます。二人の頭の中に寄生虫がいるとわかるのはまぁまぁ中盤ですよ。
あらすじ仕事しすぎじゃないですかね(笑)
ありえないに引き込まれる
物語の重要テーマである寄生虫は人の脳内に棲みつき、その寄生虫を持つ人同士が惹かれあって、恋に落ちるというものです。
実際にそんな寄生虫はいません。三秋縋さんの創作です。ありえません。
本当にそうでしょうか?
まだ、発見されていないだけでは?
この作品を読んだ後、本当はまだ確認されてないだけで寄生虫は存在するんじゃないか。そんな気分になりました。
そんなありえないをリアルに描いてしまうのが三秋縋さんという方の才能なんだろうなと感じましたね。
恋だと証明した最期
佐薙はラスト、寄生虫を体内から除去したにもかかわらず、高坂に向ける想いは変わりませんでした。それは高坂も同様に。
寄生虫を取り除いた佐薙はすぐに最期を迎えてしまうのだが、最後の最後に世界に反撃したように思う。
寄生虫なんかいなくても、この恋は存在する。
その事実が、その証明が佐薙の辛い過去を救い、気持ちを救った。救われた。
僕はこれ以上ない完全なるハッピーエンドだと思います。
残された高坂は
佐薙は文句なしのハッピーエンドでした。では、高坂は?
描かれなかったその後
高坂は生き残ってしまいます。その後のストーリーは描かれていないので、読み手の想像力、主観で捉えるしかありません。
まず、高坂は佐薙が自分同様生き残れると思っているので、すぐに訪れる佐薙の最期を見て何を思うのでしょうか?
裏切られた。自分だけを置いて勝ち逃げした。
高坂はそんな風には思わないと思います。気づくはずです。たどり着くはずです。
寄生虫がいなくても、この恋は存在する。
そう、佐薙と同じ結論に。
不幸の中の幸せ
同じ結論に至ってもそこからが全く違います。
佐薙はもういません。残されたのは高坂だけです。
以前のように潔癖症が再発して社会不適合者になるかもしれない。自ら命を絶つ選択をするかもしれない。
それでも高坂の人生は満足できるものといえるでしょう。
潔癖症で社会に溶け込めなかった大人と視線恐怖症で不登校になった少女が不幸の中に幸せを見出した。
ただ、それだけの美しい物語。
ついに漫画化
この素晴らしい小説がなんと漫画となりました。

視覚でも楽しめるようになり、世界観が分かりやすくなるので少し難しい寄生虫の話もスッと頭の中に入ってくると思います。
個人的にイラストが好みです(´艸`*)
まとめ
三秋ワールドにずっと溺れていたい。
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