愛することをサボった男に届く手紙。『四月になれば彼女は』川村元気 感想・書評

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BOOKS

こんにちは!

ウユニ塩湖に行きたいAsh(アッシュ)です。

なぜこの小説に出会ってしまったのだろうか?若干の後悔を抱きながらも、やっぱり出会うべくして出会ったのだろうと。

川村元気さんの『四月になれば彼女は』を読了したので書き殴ります。

多少のネタバレはご容赦ください。

ウユニ塩湖なくなるってよ

表紙が凄く綺麗なはずなのに、なぜか薄く・淡い。そんな印象をこの本を手に取った時に感じました。理由は読み進めていくと分かったような気がします。

写真で誰でも目にしたことのあるだろうウユニ塩湖。一度は行ってみたい人も多いのでは?その景色はまるで空を映し出す鏡のよう。

そんな天空の鏡は今後見ることができなくなる。そんな説もあるらしいです。理由は車の排気ガスだったりゴミ捨てだったりさまざまですが、要するに人が足を踏み入れたから。

壮大な自然とちっぽけな人間とは共存できないものなんでしょうか?僕も『人生やりたいことリスト100』に上げるほど行ってみたい場所なんですけどね。

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愛を再考してみても

分からない。

どんなに考えても答えは出てこなかった。それは僕が心から人を愛したことがないからなのか、人類にとっての永遠の問いだからなのかは分かりません。

愛を終わらせない方法は一つしかない。それは手に入れないことだ。決して自分のものにならないものしか、永遠に愛することはできない。

作中では動物や人工知能なんかも話に出てきましたよね。意志の疎通ができないからこそ永遠の愛に繋がるのか?人工知能は愛する人に嫉妬を覚えるのか?先日、ニュースで初音ミクと結婚した人が報道されていました。いつか人類を超えるであろうAIは愛という難題に解を導き出し僕たちに与えてくれる存在になるのかもしれませんね。

藤代と弥生の結婚生活を垣間見ると性格の相性が良いだけで結婚するというのは果たして正解なのかなんてことを考えてしまいます。そもそも結婚することが正解なのか?という問題も挙げられます。

僕には自分が結婚するビジョンがありません。10代のときからなぜか自分には絶対できないことだと確信しています。僕はもうすでに愛を終わらせない方法を無意識に実践していたと言っても過言。

この前、4年ぶりに会った女の子に「寂しいって感じたことある?」と言われ、感情が欠落しているのかもしれないと思う今日この頃。

「ほとんどの人の目的は愛されることであって、自分から愛することではないんですよ。」

これが人間の愚かで傲慢なところですよね。相手のことを愛しているのはその愛が自分に帰ってくるから。win-winな関係だからその愛に溺れることを躊躇わない。

藤代と弥生はwin-winな関係だったことに甘えてしまったように感じた。愛することをサボったらただの友達と変わらない。

やっぱり愛って限りがあると思うんですよね。永遠という言葉は全く信用していません。例えば、あなたを愛してあげられるのはあと三日間だけっていう制約がある時は絶対に愛は失われないと思うんですよね。作品を挙げるとすると、三秋縋さんの『恋する寄生虫』とかです。

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想い人を愛せれば、たとえ愛されなくても幸せ。そんな無償の愛を与えられる人は僕はまだ見たことがない。

最後に手紙を書いたのはいつですか?

ハルの手紙がすごく魅力的なのも本作の特徴のひとつではないでしょうか。

九年ぶりです。

伝えたいことがあって、手紙を書いています。

こんな冒頭で手紙を書いてみたい。

SNSが浸透して伝えたいことがあればすぐにつたえることができる時代。大学の授業ではノートを使うこともほとんどない。年賀状を出す習慣もなくなってきている。そもそも文字を紙に書く機会が失われている。

そんな時代になってしまったからこそ、手紙という媒体には希少価値が生まれている気がする。

『四月になれば彼女は』を読み終えてから、自分が忘れていたことに気が付きました。成人式にかつての学級委員からもらった、小学校を卒業する一週間前の自分からの手紙です。

成人式にもらい読みもせず部屋にポイ捨てしていましたが、この本を読んだ後に思い出して汚部屋を捜索し行方不明の手紙を見つけ出しました。

12歳の自分の手紙はハルと比べるとあまりにも稚拙でとてももうすぐ中学生になるとは思えない文章力。加えて、やらされている感満載の内容でこれもハルの想いのこもった内容とはかけ離れたものでした。

ただ、文章の善し悪しに関わらず手紙というものは集中して読んでしまうものですね。10年後の自分に手紙を書いてみるというのもいいかもしれないなぁ。

あなたが最後に手紙を書いたのはいつですか?

まとめ

どうやら僕は『四月になれば彼女は』のような苦くて・重い、そんな読んだ後の余韻で自分が押し潰されそうになる物語が好きらしい。

『ひきこもりの弟だった』もぜひ読んでみてほしい。同じような余韻が体験できると思います。

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ひきこもりの家族がいたらあなたはどんな行動をとりますか?その人のペースがあるといって待つか。何とか外に出そうと説得するか。諦め見捨てるか。「ひきこもりの弟だった」を読んで考えてみてください。

最後に

ウユニ塩湖行きたい。

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