おはようございます。
あっしゅ@oborerublogです。
大学卒業後に現場監督になりましたが、10ヵ月で退職しました。
ので、退職後の気持ちを綴ります。
内容は以下の通り。
- 退職理由
- 仕事で失望したこと
- 10ヵ月で得たもの・失ったもの
- 早期退職のメリット・デメリット
結論としましては、『嫌だったら辞めるべき、でもリスクは高い。』
新卒としての就職活動に私は失敗しました。
ひょっとしたら挫折の天才かもしれません。
退職理由:仕事環境に対しての失望
建築学科を卒業し、現場監督になりました。
底辺大学の建築学科からの進路としては、よくあるパターンと言えます。
劣悪な環境でも給与がある程度保証されていれば問題ない。
と、思っていた時期が私にもありました。
その安直な思考が10ヵ月で退職という結果を招きます。
退職理由は大きく3つ。
- 失われていく休日
- 残業と休日出勤を好む上司
- 放置プレイで業務皆無
本来であれば勤務は月に1度だけ土曜出勤があるというものでした。
しかし、現場に配属されると日曜出勤するかどうかの話を上司がしています。
土曜出勤は当たり前でした。
私の土曜日は失われました。
そして土曜や日曜に仕事があるからと言って、日々の残業が減るわけではありません。
上司は職人さんが働く8-17時は常に現場にいます。
日中、職人さんが行う仕事を率先してやっていました。
事務所で自分の仕事をする様子はほとんどありません。
定時である17時になり、職人さんが帰ってから初めて仕事をし始めます。
当然のごとく21,22時まで残業。
意味がよく分かりませんでした。
自分の仕事を後回しにして、職人さんの仕事を奪っている。
そのようにしか私の目には映りませんでした。
おそらくは自分で動くのが好き、かつ自分が多くを管理したいのだと解釈しました。
部下である私にとって、これほど恐ろしいことはありません。
自分が「やります!」と言っても、上司は「やるからいいよ」の一点張り。
「何かできることありませんか?」と仕事を求めても、「特にない」と放置プレイ。
1日が終わって振り返ると(今日何もしてないな…)と感じることが平気でありました。
休日出勤は強要してくるのにもかかわらずです。
肉体よりも精神が削れて行くのを実感する日々でした。
思い返せば、これでよく10ヵ月も働けたなと。
自分を褒め称えたい。
10ヵ月で得たもの
私が10ヵ月で得たものは以下の通り。
- 早起きする習慣
- 仕事内容の非効率さへの気づき
- 風格のある相手への恐怖心が減った
- 仕事に求めることの解像度が上がった
現場は基本8:00始業。
ですが、時にはコンクリート打設に伴って6時に現場到着の日もありました。
おかげさまでは早起きの習慣が嫌でも身に付きます。
しかし、早く着いたは良いものの特に仕事はありません。
6時に現場だからと言って、残業が減るわけでもありません。
非効率の極みです。
上司も個性的でしたが、職人さんたちの個性の前ではそれも霞んでしまいます。
喜怒哀楽の激しい人、雑談ばかりしている人、気づけば歌っている人、暇さえあれば煙草を吸う人。
何より強面の割合が高い。
強面に囲まれる非日常も10ヵ月続けば日常と化しました。
もう私は突然、目の前が強面で埋め尽くされる機会が訪れても動じません。
特に大きく変わったのが仕事に求めるものの解像度。
給料もあからさまに少なくなければいいか…くらいに思っていましたが今は違います。
- 完全週休二日制
- 外に出る頻度が少ない
- 自宅から30分圏内
- 良好な人間関係
- 実感のある仕事内容
- 残業に左右されない給与
この中で最低でも4つを満たしていること。
ちなみに現場監督は自宅から30分圏内しか当てはまっていません。
次の担当現場に配属されていたら、満たすものは皆無です。
自分が欲しているものは何か?
この問いに回答を持っているかで人は大きく変われるかもしれません。
10ヵ月で失ったもの
対して、10ヵ月で失ったものは以下の通り。
- 土曜日
- 睡眠時間
- 食欲
- やる気
土曜日や残業については言うまでもなく。
声を大にして言いたいのは、人間は意外と弱い。
精神と肉体を同時に激しく摩耗すると人間はじわじわと壊れていくということです。
自分が打たれ強いと思っていても、それが勘違いだということがあります。
それが私でした。
はじめに崩れたのは睡眠時間。
長時間労働で確実に眠気は襲っているのに、何時間経っても眠りにつくことができない。
朝の4時5時になっても眠れず散歩をして、気づけば仕事へ行く時間になっている始末。
次に食欲が失われます。
新卒から始まった一人暮らしで気合の入った自炊が数か月後にコンビニ飯になっていることは大して珍しい現象ではありません。
しかし私に起こったのは食生活の劣化ではなく、食生活の消滅でした。
堕落では片づけられない地点にいることに、その時期に気づいていません。
睡眠や食事は変化が明らかなので認識することが容易です。
しかし、床に落ちているゴミを気にしなくなり、洗濯物が溜まっていき、風呂に入る回数が減っていく。
これらは積み重なって凄惨な状況になってようやく気付きます。
全てに共通するのはやる気の低下。
ここまで来た時、プライベートで会うすべての人に心療内科を勧められました。
自分が完全に壊れていることを自覚しました。
もう以前の生活の姿は欠片もありません。
早期退職のメリット/デメリット
精神と肉体の摩耗が過剰であると感じたのなら、早急に退職するのが吉。
人間は壊れます。
壊れてからでは遅いです。何もかもが。
メリットはたった一つ。
これに尽きます。
仕事が好きでも、楽しくても関係ありません。
適応できなければ仕事をする上で正しい環境とは言えないわけです。
反対にデメリットはかなり大きいです。
- 新卒カードの無効化
- 転職難易度の上昇
大学4年間を経て手に入れた『新卒カード』はかなり強力な武器です。
突出した能力が備わっていなくとも、人柄や熱量を買われて採用されるという事例は数多くあります。
同じ会社でも新卒と転職で入社する難易度が大きく異なる場合も珍しくありません。
辞めたは良いが転職後の職場環境の方が劣悪でした、ではシャレにもならないです。
心も身体も擦り減っていても、天秤にかけて判断する。
客観的に判断ができないうちは退職決意をすべきではないと断言できます。
なぜ多くの大学生たちが就職活動に躍起になっているかを考えれば、それがそのまま答えになります。
『新卒カード』は反則級に威力を持つカードだからです。
特に大した経験もなく転職活動するのは骨が折れます。
私のように10ヵ月で退職し場合、面接官の目にはどう映るでしょうか?
- メンタルが弱い
- 物事を投げ出しがち
- またすぐに転職する可能性がある
デメリットは確実にあります。
それらを加味しても、退職の意が揺れない時こそ早急に会社に連絡をしましょう。
まとめ:退職はすべきでないが、するなら早めに。
残業が増え、休日は減る。
しかし、仕事はない。
眠れず、食べれず、何のやる気もない。
そんな日々は精神と肉体を摩耗し続けました。
退職はしましたが、我ながら良い判断だったと思います。
転職を決断するためのメリットとデメリットを考えるというのは当たり前のことです。
審念熟慮。
自分の思いを明らかにして、念入りに考えてください。
おわりに。
退職日の晩飯の美味さは格別。
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